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安全で安心な骨盤臓器脱手術の普及と後進の育成を目指す。
JPOPS:Japanese Society of POP Surgery

日本骨盤臓器脱手術学会学術集会 Japanese Society of POP Surgery

日本骨盤臓器脱手術学会は安心で安全な骨盤臓器脱手術の普及を目指します。

第13回 学術集会(in 沖縄コンベンションセンター)

 私にとって全国規模の学会開催は初めての経験であり、また予想外のこともあり、何よりもお金が足りるか否かが心配でしたが、最後に蓋を開けてみてギリギリ足りたことで安堵の胸をなでおろしました(結構かかるんだなぁ)。
これまで琉球大学のマンパワーを考えると学会を開催するのは、医局員にとっても大変なことで、果たしてできるのだろうかという不安がありましたが、前年の6月に参加者80名規模の泌尿器科再建再生研究会を主宰させていただき、無事終えることができたことで、日本骨盤臓器脱手術学会 (JPOPS)に向けて幸先の良いスタートが切れました。
また医局員も宮里実准教授(現在、琉球大学医学部システム生理学講座 教授)、芦刈明日香助教が中心となり、学会へ向けて大いに準備してくれたことで何とか遂行できたのだろうと思いました。この場を借りて医局員にも感謝したいと思います。  
 振り返ると私が琉球大学に着任した2008年8月から、やらなければならない課題の一つとしてTVMの導入がありました。当時、町田典子助教が意欲的に学んでくれて、日大の高橋悟教授、そして亀田総合病院の野村昌良先生のもとで修行を積ませていただき、2009年から琉球大学でもTVMを立ち上げることができました。TVMが定着した感もあり、ホッとしたのもつかの間、TVMにおけるメッシュの問題が米国を中心として持ち上がり、世界の潮流はLSC導入へと舵取りされていきました。琉球大学もこれに乗り遅れないように、LSCのイロハから学ばねばという思いで、あれは3年前(ちあきなおみではないですが)だったか、岐阜で開催されたLSCビデオセミナーに医局員とともに参加させていただきました。その時に初めて竹山先生にお会いしたのですが、私の顔をみてニコッと笑ったのが、長良川の鵜飼とともに私の記憶に残っていました。翌年の2017年のJPOPSに参加した時に、竹山先生から「故島田誠先生の希望でもあったんですが、沖縄県でぜひJPOPSをやりたいんだけど」ということで、前年度のセミナーにおける笑みを理解したという次第でした。LSCは岐阜赤十字病院の三輪好生先生に足繁く指導に来ていただいたおかげで、現在、芦刈助教がLSCの中心的役割を担っており、琉球大学もPOP surgeryに関して安定感が出てきました。しかしながら、POPには習得しなければならない技術の多いこと!症例によってはNTRの導入の必要性もありますし、将来的には再生医療が出てくるかもしれません。今後とも会員の皆様には琉球大学をご指導下さりますようよろしくお願い申し上げます。     

                           第13回日本骨盤臓器脱手術学会学術集会
                           会長:斎藤誠一
                           (琉球大学大学院医学研究科 腎泌尿器外科学講座教授)


 第13回日本骨盤臓器脱手術学会(JPOPS)学術集会を、琉球大学泌尿器科教授 斎藤誠一先生と二人会長の一人として開催させていただいたので、その状況をご報告いたします。
 会期は3月22日—24日の3日間、沖縄コンベンションセンターを会場としてthe 6th annual meeting of the asia-pacific urogynecology association (APUGA)との共催という形で開催しました。参加者数は277名と予想以上に多数の参加をいただきました。  報告に先立ち、本学会の事務局を運営していただいた宮里実准教授(現・琉球大学大学院医学研究科システム生理学講座教授)をはじめとする琉球大学泌尿器科のスタッフの方々の尽力に心から感謝いたします。
 プログラムはAPUGAとの共催ということもあり、日本で行われている最先端の手術手技を動画セッションで講義していただく形を主に構成しました。しかもできる限り若い世代の術者に解説していただくようにしました。
そのため、時間の関係で一般演題はほとんどポスターセッションでの発表になってしまいました(学会賞を設けました)。
 一方でAPUGAのセッションでは日本のNTR、LSC、TVMについて日本のエキスパートの先生がたに英語で動画発表していただきました。これはアジア各国の先生方に日本の優れた手術手技を知っていただきたいと考えたからです。 またAPUGAの伝統としてYoung doctors’ session を設けました(APUGA事務局から表彰状と賞金が出たようです)。 3月22日(金)はAPUGAのセッションのみで、Taiwan, Hong Kong, Tailand, Philippin, Singapole, UK, などからの発表、国内エキスパートの発表と、会場はほぼ満席の盛会となりました。State-of-the art Lecture ではLaparoscopic extensive surgery based on a detail pelvic anatomyと題して金尾先生に素晴らしい手技を解説していただきました。3月22日(土)は第1会場でJPOPS、第2会場でAPUGAのプログラムを行いました。JPOPSでは、特別企画として「検討課題:骨盤臓器脱手術の伝承と後継者育成『次世代、そして次々世代の術者育成に向けて〜ぶっちゃけ発言でいきましょう!〜』というセッションが面白く、また一方でAPUGAの最後のプログラムNomura先生らによるLSC hands-on seminar はなかなか熱のこもったlectureだったようです。3月24日はJPOPSのみのプログラムで早朝からのMeet the Expert breakfastを企画しましたが好評だったようです。さらに特別講演で琉球大学形成外科学教授 清水雄介先生に「再建外科医とアントレプレナーシップ」と題して興味深い講演を聴くことができました。
 
 学会終了後すでに4か月になろうとしていますが、その間に、経腟メッシュ手術用のPolyformが使用できなくなるというTVM手術に対する台風並みの逆風が吹いたのは記憶に新しいところです。 JPOPSはもともとTVM研究会として発足し、経腟メッシュ手術の安全な普及に努めて来た学会であります。早々とJPOPS理事長名で厚労省「国民の声」サイトに意見書をアップしましたが、事態を楽観することなく、幸いにしてORIHIMEが使用継続可能になったとすれば、TVMの安全な術式の開発に邁進したいと考えております。会員の皆様のご意見をお待ちしております。 これからもこの領域の手術手技の発展に邁進する所存でございます。皆様の変わらぬご支援をお願い申し上げます。

                         日本骨盤臓器脱手術学会 代表:竹山 政美
                         (第一東和会病院 女性泌尿器科・ウロギネコロジーセンター)

日本骨盤臓器脱手術学会

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